耐震診断スタッフ
耐震診断スタッフとはーー
耐震偽装問題や東日本大震災によって、近年非常に注目が高まっているのが「耐震診断」。以前から商業用ビルにおいては耐震診断・耐震補強が比較的多く行われてきていますが、マンションなどの共同住宅に関しては費用や占有部の補強工事の困難さから現実性が乏しい分野でした。
しかし、防災行政の重要性の観点から行政側の耐震診断・耐震補強工事への助成制度の充実が図られたことに起因して、共同住宅の耐震診断の実施も近年増加傾向にあります。
現在、耐震設計の基準となっているのは1981年に施工された「新耐震設計法」ですが、それ以前に設計・建設された建物は現行基準に適合しない所謂「既存不適格建物」として耐震性能の確認が望まれています。
私たちは耐震診断スタッフとして、このような建物の調査・診断し、補強やリニューアルの修繕計画を提案します。
具体的な業務内容ーー
依頼主は大きく分けて2つあります。1つは当社が管理している物件からの依頼で、もう1つは他のマンション管理会社や設計事務所からの依頼です。
業務内容は、修繕計画を立案するにあたっての調査診断です。建物の不具合・劣化状況 （建築・設備・外構）を、物理的・化学的な物性試験を取り入れながら調べ、補強やリニューアルの修繕計画を提案します。
主な診断項目は、建物劣化診断、設備劣化診断、修繕計画、地震リスク評価、土壌汚染調査、アスベスト調査、遵法性、耐震診断、構造設計評価など。専門の機器を使い、1棟あたり1週間を目途にチェックします。大規模マンションとなると、調査診断に1ヶ月を要することも。その診断結果を、専用ソフトを使って報告書にまとめ、マンション管理組合やビルオーナーに提出するまでが、私たちの主な業務内容です。
仕事のやりがいーー
自分たちが携わった工事が無事完工し、終了したときに大きな安堵感と喜び、やりがいを感じます。特に、大規模工事であればあるほど、「この建物は自分が関わっているんだ」と、より大きな喜びを感じます。
また、時々ですが工事が終了したあとに、依頼主やマンションの住人から「安心して暮らせるようになりました」「前よりも住み心地がよくなりました」などの、感謝の言葉をいただくことがあります。時には手紙を通じて感謝の気持ちをいただくことも。こうした感謝の気持ちを直接実感したときは、やっぱり嬉しいですし、一番のやりがいを感じます。